肝脾不和と肝胃不調

五行の理論では、肝は木に属し、脾と胃は土に属します。
木と土は相克関係にあり、木が土を剋する関係です。
つまり木が土をいじめるのです。
中医学では肝は気の流れをコントロールしています。
ストレスなどがつづくと、木は横逆して土をいじめます。
土というのは、脾と胃です。
脾も胃も胃腸の消化機能の事ですが、意味が違います。
胃というのは、食べたものを受けて、腸に運ぶ働きです。
つまり、お腹が膨れて食べられないとか、食べたものが下におりて行かない、もっとひどい場合は吐いてしまう。
このような場合は胃に問題があると考えます。
脾とは、食べたものを分解して吸収します。
脾で吸収したものは肺に運んでいきます。
この事から、消化不良、下利、栄養が吸収できないなどは脾の病気と考えます。
胃は栄養以外のものを下に降ろす、脾は栄養を持ち上げると考えても良いでしょう。

ストレスなどで食欲が無くなったり、胃が痛くなる事はよく経験します。
ストレスで気の流れが悪くなり、肝に問題が出ると、相克関係から脾や胃に問題が出ます。
このうち、脾に問題が出た場合を肝脾不和、胃に問題が出た場合は肝胃不調と言います。
不和と不調はどう違うのかと言うと、違いはありません。
漢文というのは言葉遊びの部分もあります。
肝胃不和と言う言い方でも良いでしょう。

チャイナビュー203号

チャイナビューの203号が来ました。
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今回はあの上海です。
表紙から見ても中国らしくない。
原宿?六本木?なんか、とても都会的です。
中国の新天地という所で、私も何回か行った事がありますが、何にも面白くない。
上海でも探せばそれなりに中国らしい部分も残ってはいます。
でも、せっかく中国に行くならやはり上海以外の所が良いですね。
ちょっと足を伸ばせば上海の近くでも良い所は沢山あります。

漢方の知恵袋は「低血圧を見過ごさないで」です。

肝火上炎

肝陽上亢と間際らしいものとして肝火上炎があります。
肝陽上亢は、陰虚という必要なものが足りない状態を病機としています。
これに対して肝火上炎は火邪という邪気がある状態です。
症状は肝陽上亢に似ていますが、症状はもっと強くなり、イライラ、のぼせ、鼻血、耳鳴り、不眠などになってきます。
時に激しい目眩、頭痛なども伴い、血圧は高くなりやすいです。
肝陽上亢は慢性的な症状ですが、肝火上炎はそれよりは急性的な症状となります。
基本的には竜胆瀉肝湯を使いますが、時には黄連解毒湯などとも併用します。
また、肝火上炎が続くと陰液を消耗して肝腎陰虚を伴う場合もあります。
このような場合は杞菊地黄丸を併用します。

肝陽上亢

肝腎陰虚の場合、陰と陽のバランスがわるくなり、陰が陽を制止できなくなります。
そのため少なからず熱症状が出てきます。
この熱症状がもっと強くなり、頭の方にのぼって来た場合を肝陽上亢と言います。
顔があかくなり、のぼせたり、目が赤くなったりします。
イライラしやすくなります。
ただ、肝陽上亢は肝腎陰虚が原因になっている場合が多いので、杞菊地黄丸で対処できます。
熱症状が強い場合は少し清熱剤を使いますがあまり使いすぎると逆に陰を消耗してしまいます。

肝腎陰虚の症状

腎陰虚の症状としては、腰痛、尿が出にくい、のぼせ、ほてり、耳鳴り、口渇、舌が赤い、脈が細い、皮膚や粘膜の乾燥などがあります。

肝の陰虚の症状しては、目のかわき、目のかすみ、イライラ、不眠、自律神経失調などがあります。

この2つが同時にあるものを肝腎陰虚と良い、代表的な方剤が杞菊地黄丸です。

肝腎陰虚

広義の陰は、身体を構成している物質的なもの、目に見えるものを言います。
つまり身体そのものは陰になります。
広義の陽は、目に見えないけども動いている、働きがある、温かいものです。
相対性理論で言う、エネルギーが陽、物質が陰となります。

狭義の陰は、水のようなもので、身体を潤すもの、陽を抑えるものです。

肝腎陰虚の場合の陰は主には狭義の陰をさします。
狭義の陰は潤いですから、五臓六腑すべてに関係します。
でもその中では腎との関係が一番深いと考えます。
何故なら腎は陰と陽をコントロールする臓器だからです。
腎の陰が不足すると、全身の陰が不足しますが、まず最初に影響を受けるのが肝です。
肝腎同源という言葉があるように、肝と腎の関係は密接です。
肝も「体は陰、用は陽」という言葉があるように陰と陽のバランスが大切な臓器です。
体とは肝の本体、物です。
用とはその機能、働きの意味です。

さて、腎陰虚、肝陰虚が同時にある場合、これを肝腎陰虚と言います。
純粋な腎陰虚、肝陰虚は少なくて肝腎陰虚の状態が多くみられます。