五臓と季節

季節とご臟には密接な関係があると言われています。
例えば、
 春 は 肝 の季節
 夏 は 心
 秋 は 肺
 冬 は 腎
と言われています。

さて、五臓は5個ありますが、季節は4つしかありません。
そこで脾は、「長夏」もしくは「土用」に割り当てられています。
長夏とは、梅雨の時期です。
ただ、この考えはあまりしっくりしません。
そこで今では土用に当てはめる事が多いようです。
土用は季節の移り変わりの18日間です。
各季節にすべて土用があるので合計で72日間です。
この各季節の中にすべて土用があるという所が脾の特徴です。
脾は他の臓器を栄養しています。
ですので、他の臓器は脾が無いと活動出来ません。
つまり
 肝 + 脾 = 正常な肝 となります。
他の臓器も同じです。
ですので、脾を土用に当てはめるのはとても理にかなっていると言えます。

チャイナビュー 199号

チャイナビューの199号が来ました。
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ついに200号まであと1号です。
今回はあの名僧、鑑真です。
鑑真は、実は中国医学を日本に普及させた人でもあるのです。
不屈の精神には感服するしかありません。
漢方の知恵袋は「更年期を健やかに」です。
只今、当店にて漢方をお買い上げの方に差し上げています。

五味のバランス

黄帝内経によれば、五味のバランスが非常に大事という事です。
五味とは文字通り5つの味で、酸味、苦味、甘味、辛味、塩味です。
酸は肝に、苦は心に、甘は脾に、辛は肺に、塩は腎に作用します。
作用するというのは、良くも悪くもなると言う事です。
一般に適量にとれば、その臓の働きを良くしますが摂り過ぎると返ってその臓を傷つけてしまいます。
黄帝内経には、
酸味を過食すると肝の気が編盛して脾を傷つけます。
苦味を過食すると脾が潤わなくて、胃に食滞がたまる。
甘いものを食べ過ぎると、胸がつまったようになり呼吸が苦しくなる。肌の色は黒くなり、腎の気のバランスが悪くなる。
辛いものを食べ過ぎると、筋肉や筋が緩んでくる。
塩分を摂り過ぎると腰のあたりに骨が弱くなり、筋肉も弱くなり心気の流れも悪くなる
と記されています。
味のバランスが大切という事ですね。

少火と壮火

中医学を勉強していると、少火と壮火という言葉に接する事があります。
なかなかわかりにくい概念ですが、現代医学の概念で説明すると理解しやすいでしょう。
よく使われる言葉は「少火生気、壮火食気」という言葉です。
少火とは、体を維持する火、つまるミトコンドリアの事です。
ミトコンドリアは体のエネルギーを作っています。
つまりミトコンドリアが活性化すると沢山のエネルギーを作る、これが少火生気の意味です。
壮火とは炎症とか発熱性消耗疾患の事です。
発熱が続くと体力が消耗していまいます。
この意味が「食」です。

気と味

生薬において、気味という言葉を使う事があります。
気は陽に属し、味は陰に属します。
気は、香り、辛味、涼味など、主に揮発性の成分です。
味は苦味、塩からい、酸味など水溶性、もしくは不溶性の成分です。
気に属するものは陽に属し、厚いものと薄いものに分けられます。
 気が厚いものは純陽に属し体を温める作用があります。例えば乾姜などです。
 気が薄いものは陽中の陰で発散する作用があります。例えば麻黄とか薄荷です。
味に属するものは陰に属し
 味が厚いものは純陰で瀉下作用があります。例えば大黄などです。
 味が薄いものは陰中の陽で、通利作用があります。例えば沢瀉などです。

黄帝内経 養生について

黄帝内経は、今から2000年以上も前に書き初められ、手を加えられて来ました。
中国で最も古い医学書の一つです。
黄帝内経は、今でも評価されて現代中医学の基礎になっています。

黄帝内経の養生についての基本的な考え方は次のようです。
 1.四時の不正な邪気をまともに受けないようにする。
    風寒暑湿燥火などを外邪と言います。
 2.私利私欲を捨てて、心を落ち着け、お互いを思いやり、楽しく過ごす
    七情の乱れが六鬱の原因になります。
    六鬱とは、気、血、痰、湿、食、火 です。
 3.暴飲暴食と過度の房事を避ける

この考え方は現代中医学にも引き継がれています。

舌質について 2.舌色以外

舌質について、色以外としては、舌の大きさと表面の状態があります。
舌の大きさとして、大きな舌を胖大と言います。
胖大の場合は舌の横に歯型がついている事が多くなります。
原因としては舌のむくみですが、水分が多すぎる痰湿の場合と温める力の不足による腎陽虚の場合があります。
腎陽は体を温めるだけでなく余分な水を排泄する作用があります。
腎陽虚になるとこの力が弱くなり、舌がむくんで来ます。
痰湿の場合は舌の苔が厚くなる傾向がありますが、腎陽虚の場合はむしろ苔は薄くなる傾向があります。

次に舌の表面を見ます。
舌の表面の肌理が細かく、ツルツルした感じを嫩と言います。
多くは虚証の事が多く、血虚、気虚、陽虚、陰虚、いずれでも見られます。
舌の表面がザラザラ、時にガサガサした感じで乾いている場合を老と言います。
こちらは実証の事が多く、気滞、瘀血、痰火、食滞などで多く見られます。

学術シンポジウム

5月30日に日本中医薬研究会で学術シンポジウムを開催しました。
私は学術委員長でしたので、いろいろと準備が大変でした。
参加されたのは日本中医薬研究会の会員店のうち300店弱です。
中国から鄭洪新先生が来られて「心と神・物忘れ、認知症の弁証論治について」という題目で講演をして頂きました。
学術委員によるパネルディスカッションやインヒビターなど、盛りだくさんの内容でした。
なんとか無事に任務を終える事が出来てほっとしました。